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国際尿禁制学会(International Continence Society)では「尿失禁とは、不随意の排尿」と定義しています。噛み砕いて言えば、排尿しようと思っていないのに尿が出てしまうものを尿もれとしています。症状は同じ尿もれでも、原因が異なれば対処の方法も治療法も異なります。ここでは女性の尿失禁の大部分を占める腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁およびその両者の症状を併せ持つ混合型尿失禁についてとりあげましょう。 1.腹圧性尿失禁 咳やくしゃみ、重いものを持った時にもれる 女性の尿失禁の半数以上を占めるのがこの腹圧性尿失禁で、出産直後や閉経期以後の女性に多く、おなかに力が入ったときに尿がもれます。つまり、咳やくしゃみしたとき、重いものを持ったり、持ち上げたりしたとき、立ち上がろうとしたとき、長時間歩いた時などにもれます。出産経験がある人(特に2人以上)(骨盤底が傷つく)や肥満の人によく見られ、更年期や閉経をすぎると症状がひどくなり(女性ホルモンが減少する)ます。この尿もれは骨盤底の筋肉が弱まり尿道を支えられなくなることが原因でおこります。腹圧性尿失禁に尿道がぐらぐらと不安定なことによる尿道過可動タイプと尿道括約筋に不具合がある内因性尿道括約筋不全タイプという二つのタイプがあり名古屋第一赤十字病院の加藤先生がそれぞれ、ぐらぐら尿道、すかすか尿道と名付けました。 2.切迫性尿失禁 トイレに行きたいと思ったら我慢しきれずもれる 水に触れたり水の音を聞いたりするともれる尿失禁。神経に障害のある場合(脳梗塞、パーキンソン病など排尿筋過反射によるもの)とない場合(原因は骨盤底の緩みなど種々のも)がある。 3.混合型尿失禁 腹圧性と切迫性の両者の症状を併せ持つタイプの尿失禁であり閉経期以後に発症する尿失禁にはこのタイプが多いことが特徴です。 タイプ別の割合 滋賀県在住の成人女性約1000人の ○尿失禁の治療 1.腹圧性尿失禁 腹圧性尿失禁の治療は骨盤底のハンモックを修復することが基本になります。骨盤底筋体操は正しく行えば3か月くらいで効果があります。手術としては、メッシュテープを挿入し中部尿道を軽く支えるTVT手術やTOT手術が低侵襲で効果が優れているのでゴールデンスタンダードとなっています(図3)。薬物療法としてはβ−交感神経刺激剤であるスピロペントがありますが、長期に連用する場合には副作用に注意する必要があります。 2.切迫性尿失禁の治療 切迫性尿失禁の治療は抗コリン薬に 3.混合型尿失禁の治療 混合型尿失禁の治療はまず抗コリン薬により切迫性の部分を治療して後に腹圧性の要素が残れば、その治療を追加することになります。抗コリン薬により尿失禁が消失する場合も少なくありません。 |
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